なんだかちょっと懐かしい!? Windowsが便利になる『PowerToys』

2020年8月19日発行

 Windows XPの時代、Windowsの操作をより便利にしてくれる裏技的なツールとして、マイクロソフト自身が「PowerToys」というソフトを開発してユーザーに提供していました。このPowerToysがWindows 10時代になって復活して、開発が進められています。

 PowerToysの開発主体は今回もマイクロソフトですが、オープンソースの形でユーザーの意見も盛り込みながら、GitHub(マイクロソフトが買収したソフトウェア開発のプラットフォーム)上で開発が進められており、この9月にも正式版となる「v1.0」がリリースされる予定です(https://github.com/microsoft/PowerToys/)。

 具体的な機能は8つ。「Color Picker」はその名のとおりにデスクトップの任意の場所のカラーコードを調べられる機能。「FancyZones」は、アプリのウィンドウを決まった分割方法やレイアウトで配置できるという機能。いつも同じ配置で作業をしたいという人に便利です。

 「File Explorer Preview」は、Markdown形式とSVG形式のプレビューを可能にできる機能。「Image Resizer」は、画像ファイルをあらかじめ設定した一定の解像度に変換する機能です。

 特に便利そうなのが、次の「Keyboard Manager」。キーボードのカスタマイズをする機能で、単体のキーの入れ替え(たとえば「Caps Lock」→「Ctrl」)はもちろん、Windowsで割り当てられているショートカットキー(たとえば「Ctrl+C」など)を違う組み合わせに入れ替えることも可能です。こうしたキー入れ替えはさまざまなツールで対応していましたが、レジストリの書き換えや再起動をともなうものが一般的。このKeyboard Managerでは、機能のオン/オフや入れ替えの追加・削除が簡単にできるようになっています。

 「PowerRename」は、右クリックメニューから可能なファイルのリネーム機能。正規表現にも対応しています。「PowerToys Run」はアプリ名などをテキストで入力することで起動できるランチャー機能。「Shortcut Guide」はWindowsキーの長押しで、キーボードショートカットの一覧を表示してくれる機能です。

 ツール内やサイト上には比較的詳しい説明はあるものの、すべて英語であるため、ある程度ユーザーが内容を学びながら使う必要があります。ただ、かなり便利なツールであることは確かなので、まずは正式版のリリースを期待したいところです。