【アスキー編集部】第182回 超ロングセラーの高級キーボード 『東プレ REALFORCE』

パソコンの世界では毎年、それどころか1年に何回も新モデルが登場することは不思議ではありません。しかし、2001年の発売以来、16年に渡り、基本部分はそのままという超ロングセラーとなり、2017年にようやく第2世代モデルがリリースされた製品があります。それが東プレのパソコン用キーボード「REALFORCE」シリーズです。

キーボードはパソコン関連機器の中でも、ユーザーが実際に触れる時間が最も長いものです。しかし、1000円、2000円程度の安価なもの(デスクトップパソコンに付属するものも実際にはこのクラスが一般的です)を使っている人が多数派でしょう。一方で高額な製品もショップには売られています。

そんななかでREALFORCEシリーズは、プロのタイピストやゲーマーなどに人気を誇っている高級キーボードです(価格は2万円前後から)。人気の理由はフェザータッチと形容される非常に軽快な打ち心地と、それを実現する静電容量無接点方式と呼ばれる仕組みです。

キーボードの高級モデルで昔から一般的なのはメカニカル式(物理的に金属接点を動かして、入力を認識する)で、安価なキーボードではメンブレン式(接点部分が用意された二枚の膜の間に穴の空いたスペーサーを挟み、キーを押すことで接点部分が導電する。メンブレン式でも高級モデルはある)が大半です。

これに対し、静電容量無接点方式は静電容量の変化で入力を判定するため、物理的な接点がなく、耐久性やキータッチに優れるとされます。また、入力がオンになる位置とオフになる位置が異なるため、1回の打鍵で複数回の入力が判定されるチャタリングも発生しません。さらにキーを完全に押し込む必要がないことから、より多くの打鍵をする人ほどその負担が小さくなると言われています。

初めてREALFORCEシリーズのキーボードを利用すると、極端に軽い打鍵感に正直違和感を持つこともあるほか、小指で押すキーについては荷重が小さく設定されているため(変荷重タイプの場合)、指を置いていたつもりでキーを押し込んだ感覚はないのに勝手に文字が入力されていたというケースもあるようです。ただ、慣れてしまうと、REALFORCEシリーズ(および同じ東プレ製スイッチを採用しているキーボード)以外は使わないという人の話を多数聞きます。大手量販店などでは展示品が用意されているケースもあるので、一度試してみてはいかがでしょうか。

アスキー編集部/ASCII.jp 提供

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